梅雨の過ごし方


気象庁によると関東甲信越では6月5日頃、梅雨入りしました。平年より3日早いそうです。

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五月雨

季語に「五月雨」(さみだれ・さつきあめ)という言葉があります。五月雨は旧暦5月( 新暦6月)に降る雨、すなわち梅雨の季節の雨のことです。

さみだれの「さ」は皐月(神に捧げる稲を植える月)の皐、「みだれ」は水垂れという意味です。現代では新暦5月に降る雨に対しても使われているようです。

ちなみに「さつき晴れ」という言葉も、現代では新暦5月の晴天という意味で使われますが、本来は旧暦の5月(さつき)からきた言葉で、梅雨の合間の晴れのことを指していました。

夏は涼しく

千利休がある弟子から「茶の湯とはどのようなものですか」と尋ねられて答えた言葉に利休七則(りきゅうしちそく)があり、その一つが「夏は涼しく、冬は暖かに」というものです。

鬱陶しい梅雨の頃から8月にかけては、「夏は涼しく」とあるように「涼一味」が茶の湯の趣きとなります。「涼一味」は「りょういちみ」と読み、夏の暑さのなか五官で感じる涼気と、その表現のことを指します。

道具の取り合わせなどにも涼が求められます。また六畳以上の広間では襖や障子は夏仕様のものに替えて夏座敷とします。

五月雨を嫌うのではなく、その風情を楽しむことが貴ばれるのです。

梅雨は、梅雨明け後の盛夏期に必要な農業用の水等を蓄える重要な時期でもありますが、鬱陶しく感じることも多いですよね。

日常生活の中でも梅雨を嫌うのではなく、その風情を楽しめたらいいですね。

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