文披月 ふみひらきづき


7月も半ばになりました。

陰暦7月は「文月(ふづき)」と呼ばれていました。

「文月」の語源には様々な説があります。

  1. 文披月(ふみひらきづき)。平安末期の藤原清輔(きよすけ)による歌学書『奥義抄』に「此(こ)の月7日、七夕にかすとて、文どもをひらく故に、文ひろげ月といふを略せり」という記述があります。
  2. 稲穂が膨らむ季節であるため稲の穂のふふみつき(含月)。江戸中期の百科事典『類聚(るいじゅう)名物考』に記述があります。
  3. この月は諸人が親の墓に参詣(さんけい)するからふづき(親月)。江戸前期の辞書『和爾雅(わじが)』に記述があります。

いちばん有力とされているのが1で、七夕に短冊に歌や字を書き、書道の上達を祈った行事を由来とするものです。

現代日本では、字が上手くなりたい思うことはあっても、書道の上達を祈る自体が行事として行われることは少ないと思います。かつては上手な字を書くことが出世につながったのですから、「字が上手いこと」がはるかに重要だったのでしょうね。

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